複合微生物製剤「オッペンハイマー・フォーミュラ™」を適用したVOCs汚染浄化
複合微生物製剤オッペンハイマー・フォーミュラTMは、油やVOCsに優れた分解作用を持つ複数の微生物によって構成されたコンソーシアムである。これは海洋微生物学の権威、米テキサス大学名誉教授カール・オッペンハイマー博士によって開発され、日本を含む世界各国で多くの実績があることから、EPA(米国環境保護局)の「NCP(国家緊急対応計画)製品目録」にも登録されている。「オッペンハイマー・TCE・フォーミュラ」は有機塩素化合物を効率よく脱塩素化し、無害化する。複合微生物群の働きにより脱塩素化されて生成した炭化水素化合物は、再び微生物の炭素源となり、最終的には水と二酸化炭素に分解される。この一連の反応は分解特性の異なる複数の微生物によって連続的に行われるため、分解の過程で有害な中間代謝物が蓄積せず、二次的廃棄物の出ない浄化が可能である。オッペンハイマー・TCE・フォーミュラ™ トリクロロエチレン等VOCsの分解は、Dehalococcoides属細菌の脱塩素反応(嫌気性条件下)により広く知られている(図1)。しかし、その他嫌気性脱塩素微生物はエチレンまで脱塩素することが難しいとされている。そのため、塩化ビニルモノマー等の有害な中間代謝物の蓄積が懸念されている。一方、トリクロロエチレンは嫌気的な条件で残留していることが多く、好気性微生物を用いた浄化技術はあまり普及していない。 弊社の複合微生物製剤オッペンハイマー・TCE・フォーミュラは、これまでの実験結果から嫌気性条件下での反応とは異なり、(微)好気性条件下での酸化反応に近いことがわかっている(図2)。本稿では、オッペンハイマー・TCE・フォーミュラを適用したトリクロロエチレンの模擬汚染水の分解試験と実汚染地下水の実証試験について結果を報告する。図1:嫌気性微生物による脱塩素反応図2:好気性微生物による共役代謝