バイオ(微生物)による油・VOCの汚染の浄化、土壌・地下水汚染の対策、排水の処理を実現するバイオレメディエーション

株式会社 バイオレンジャーズ

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Technology Column土壌・地下水汚染浄化の最前線

Vol.1複合微生物製剤「オッペンハイマー・フォーミュラTM」を適用した沖縄の油汚染土壌浄化

トリータビリティ試験(バイオ処理適合性試験)

弊社では沖縄の土壌を用いたトリータビリティ試験を行っている。今回は高濃度油汚染土(国頭マージ)、中濃度油汚染土(ジャーガル)を対象とした試験を紹介する。

試験方法

  1. 土壌試料を5mmの篩いにかけて均一化した。
  2. 1.より試験前(初期値)となる試料を採取、TPH分析用試料として第三者分析機関に送付し、弊社にて各測定※1)を行った。
  3. 1.より土壌1kgをステンレスバットに入れた。
  4. 必須元素水溶液及び栄養剤を水道水(脱塩素後)に溶解、3.の土壌に添加し、よく撹拌した。
  5. 複合微生物製剤を添加し、よく撹拌した。中濃度油汚染土を対象とする試験については、添加剤なしの系列を作製し、比較試験を行った。
  6. 毎日1回撹拌し、適宜水分を補給した(1日に1回、表面が湿る程度)。
  7. 各試験指定日に土壌性状の観察を行うとともに、試料を採取し、2.と同様の分析、測定を行った。高濃度油汚染土を対象とする試験については、開始後7日目、14日目に、中濃度油汚染土を対象とする試験については、開始後14日目、28日目、42日目、70日目に行った。

※1 測定項目は、全微生物数(直接顕微鏡法/EB蛍光染色法)、pH、窒素・リン、油臭・油膜等

試験結果(高濃度)

処理前後のTPH濃度分析結果と全微生物数を表3に、TPH濃度と全微生物数の推移を図1に示す。

表3

  初期値 7日目 14日目
TPH
(mg/kg-dry)
C6~C44 13000 9300 6200
C6~C12 <240 85 53
C12~C28 13000 9100 6100
C28~C44 <240 77 49
全微生物数(cells/g-wet) 7.91E+07 3.48E+08 4.69E+08

図1

TPH濃度と全微生物数の推移

試験結果(中濃度)

処理前後のTPH濃度分析結果と全微生物数を表4に、TPH濃度と全微生物数の推移を図2に示す。

表4

  初期値 14日目 28日目 42日目 70日目
添加あり TPH
(mg/kg-dry)
C6~C44 7600 5900 3800 1600 780
C6~C12 360 190 100 100 100
C12~C28 7300 5700 3700 1600 760
C28~C44 100 100 100 100 100
全微生物数(cells/g-wet) 5.81E+08 5.17E+09 3.53E+09 6.37E+09 6.51E+09
添加なし TPH
(mg/kg-dry)
C6~C44 7600 6900 6000 6000 5300
C6~C12 360 100 100 100 100
C12~C28 7300 6800 5900 6000 5200
C28~C44 100 100 100 100 100
全微生物数(cells/g-wet) 5.81E+08 2.39E+08 1.69E+08 1.36E+08 1.16E+08

図2

TPH濃度と全微生物数の推移

判定

試験結果より、どちらの結果ともTPH濃度の減少と全微生物数の増加を確認、当該土壌の微生物に対する増殖阻害性はなく、土壌の種類、TPH濃度に関わらず複合微生物製剤による土壌の油分浄化は十分可能である。

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今後の展望

本稿では、沖縄の油汚染土壌2種についての試験結果を報告した。沖縄県は我が国で唯一の亜熱帯気候に属する島嶼地域となっており、温暖多雨な気候や地形等を反映して沖縄特有の土壌が広く分布している。その理化学的性質は他の土壌と大きく異なっており、特殊土壌として取り扱われている。まだまだ知見、実績を積み上げる必要がある。

また対象物質も油類等に限らない。沖縄では他都道府県ではあまりみられない枯れ葉剤が検出された場所もある。弊社の微生物製剤は複合微生物製剤であり、様々な炭化水素化合物の分解の可能性がある。この可能性を信じ、様々な汚染物質浄化に対応していきたい。

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