藻類(Skeletonema costatum)に対する増殖阻害試験
当該微生物製剤の藻類(Skeletonema costatum)に対する増殖阻害試験を次の要領で行った。
試験方法
海水に原油を添加(原油:海水=1:9)した各試験区に、微生物製剤を各濃度設定になるように添加し(ただし、海水区および含油対象区を除く)、これに藻類を初期濃度10,000〜20,000細胞/mlになるように接種し7日間の培養を行った。以下に藻類の増殖曲線を示す。

藻類の増殖曲線(クロロフィルa)
藻類の増殖曲線(クロロフィルa)

海水区は標準の藻類増殖曲線を示していることから、試験で用いた藻類に問題がないことが証明された。含油対象区と製剤添加区における藻類の増殖曲線には顕著な差が認められなかった。
結果
本剤は油(原油)に剤が加わった場合の毒性が、油だけの場合に比べて同等以下であることが証明された。溶解限界の最大濃度においても珪藻の増殖阻害は見られず、毒性指標となるEC50値は測定限界以上であった。
環境庁企画調整局環境研究技術課:海岸の流出油バイオレメディエーション利用指針検討(海岸の油汚染に対するバイオレメディエーション利用指針作成検討会、生物を利用した環境修復等の安全性評価手法等検討調査、及び流出油処理に対するバイオレメディエーション適用に関するケーススタディ等検討調査)〈平成10〜12年度〉で実施。